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1.「定住」(平成23年度施政方針)

印刷用ページを表示する 更新日:2019年12月2日更新

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市政運営の基本施策である、長期総合計画における三つの重点戦略の「定住」「交流」「連携」に沿って、申し上げます。

1.「定住」

はじめに、“いつまでも住みたい、住んでみたい”まちを目指し、福祉、教育、住宅環境などを充実し、総合的な魅力を高める「定住」の取り組みでございます。

まず、定住人口の確保に向け、実効性のある施策を展開していくため、「定住促進課」を設置し、『定住人口戦略プラン』の作成に努めてまいります。

人口の確保につきましては、未来を担う子どもたちの健やかな成長と子育て支援が不可欠です。このため、「のびのび塩竈っ子プラン」に基づき、子宮頸がんやヒブ、小児用肺炎球菌ワクチン接種事業を実施し、妊婦健診や乳幼児外来医療費の助成などに努めてまいります。

さらに、子育て世代の外出支援のため公共施設に「赤ちゃんの駅」の設置を開始するとともに、絵本を通して健やかな子育ての一助となる「絵本デビュー事業」を継続してまいります。

本市は、三年連続の年度当初の保育所の待機児童ゼロを達成しましたが、年間を通して実現できますよう取り組んでまいります。子育てママリフレッシュ事業や延長保育、認可外保育施設への助成を継続してまいります。また、藤倉児童館の復旧を進め、放課後児童クラブの運営により、子育てニーズに対応してまいります。

深刻な社会問題である児童虐待などに対応するため、相談員の増員など「児童虐待・DV防止スーパービジョン事業」を実施いたします。さらに、生命の大切さや思いやりを醸成するため、中学生と赤ちゃんがふれあう交流事業を継続してまいります。

次に、地域医療の中核である市立病院につきましては、改革プランに全力で取り組み、前年度に続き平成22年度も収支均衡を達成する見込みとなりました。今後も改革プランを推進し、健全経営に努め、市民の皆様の安心・安全を担う病院として、救急受入体制の充実や高齢者医療など質の高い医療を提供してまいります。

高齢者福祉につきましては、新たに第5期の介護保険・高齢者福祉事業計画の策定を進めてまいります。また、高齢者用肺炎球菌ワクチン接種事業を開始し、特別養護老人ホームへの待機者の解消に向け、地域密着型の小規模特別養護老人ホーム整備を進めてまいります。

さらに、浦戸地区の介護サービスの充実に向け、浦戸いきいきふれあいサロン運営事業や浦戸地区介護サービス提供促進事業を創設いたしました。

障害者福祉につきましては、生きがいづくりと生活支援を強化し、「ひまわり園」での専任看護師による相談業務や地域活動支援センター「藻塩の里」における就労支援に努めてまいります。

健康づくりにつきましては、「健康しおがま21プラン」に基づき、市民健康講座により意識の醸成に努め、がん検診や特定健診・保健指導の受診率向上を図り、健康増進につなげてまいります。

また、人口の確保につきましては、良質な住空間の形成や生活環境の充実なども重要でございます。このため、雇用促進住宅の土地や建物を取得し、平成24年度から公的賃貸住宅として、定住人口確保の一助にしてまいります。市営住宅につきましては、破損箇所の早期修繕に努めるとともに、外壁改修や給水方式の変更などにより住環境を向上してまいります。

水道につきましては、ライフライン確保の重要性から施設の耐震化をさらに進めてまいります。水道事業は、今後10年間の指針となる「水道事業基本計画」を策定したところであり、健全経営を維持しながら、老朽管の更新などを進め、水の安定供給に努めてまいります。

また、今後の余震も想定されることから、住まいの対策が急務であと認識しております。木造住宅の耐震化工事は、昨年度から住宅改修助成を上乗せしており、引き続き市民の皆様の安全安心を求める声に応えてまいります。

さらに、防犯灯など安全安心ロードの整備により防犯対策に努め、幼児・児童に対する交通安全教室を創設するなど、安全と安心なまちづくりを進めてまいります。

災害に強いまちづくりとして、沿岸部や浦戸地区の被害の早期回復を図り、津波や高潮対策の強化と早期完成を関係機関に強く働きかけながら、公共・防災施設の整備や配置など抜本的に再構築してまいります。また、下水道管路や各ポンプ場の早期復旧を図り、「牛生雨水ポンプ場」の建設を進め、水害や浸水対策に努めてまいります。

市道整備につきましては、被害の早期復旧に努め、橋りょう整備事業による貞山大橋の改修や、坂道の途中にポケットパークなどを整備する「坂のまち塩竈憩いパーク事業」を実施してまいります。

市内循環線「しおナビ100円バス」と、路線バス空白地を運行している「NEWしおナビ100円バス」は、15分総合交通体系の構築の一翼を担っております。両バスは震災後にいち早く再開し、市民の皆様の足として重要な役割を果たしており、今後も安定運行に努めてまいります。

廃食油を再利用したバイオディーゼル燃料化事業は、独自の地域循環型社会づくりの先導的取り組みであり、震災後の燃油不足を顧みても重要な自然エネルギーとして、今後も事業主体への支援を継続してまいります。

教育分野につきましては、校舎や体育館などの学校施設被害の早期復旧と、児童生徒の皆さんの心のケアを十分に行ってまいります。

次代を担う子どもたちの生きる力を育むことを基本とし、小学校に配置した指導教員や少人数指導による、学力に応じたきめ細やかな学習の成果が表われつつあります。今年度は、「学力向上推進係」の設置と指導主事の増員を行い、「新しい学力向上プラン」に基づき、「教員の授業力の向上」「子どもの学ぶ姿勢づくり」「家庭学習の充実」を柱として学力向上に努めてまいります。

また、新学習指導要領に基づく音楽備品や学校図書整備などに努めてまいります。さらに、中学校の運動部活動の充実を図るために、部活動備品の更新を継続してまいります。学校給食につきましては、今後の方向性を示す「塩竈市学校給食運営プラン」を策定し、豊かで安全な給食を目指してまいります。浦戸第二小学校・浦戸中学校では、通学費の援助などにより、島外からの就学機会の確保に努めてまいります。

生涯学習においては、公民館やふれあいエスプ塩竈、市民図書館、市民交流センターなどは、いち早く大半が開館いたしましたが、被害の早期復旧に努めてまいります。市民図書館では、市民の学習意欲に応えるため、学校図書室との連携や移動図書館、郵送サービスなどに努めてまいります。

昨年度開設したWeb博物館「文化の港シオーモ」や塩竈学などにより、まちへの誇りと愛着を育み、市民の皆様が一体となってまちづくりに取り組んでいただける、強い郷土意識を醸成してまいります。

また、多くの文化的価値のあるものが被災しており、早急な復旧や対策を講じ、貴重な文化財を保護することにより、塩竈の歴史の継承と文化の振興に取り組んでまいります。

「交流」に続きます。

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