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第2章地域資源を生かした産業育成のまちづくり 、1節 水産業の活性化

印刷用ページを表示する 更新日:2019年12月2日更新

本文

1節水産業の活性化

現状と課題

  • 漁船漁業は、国際的な漁業秩序の確立が進む中、流通形態の変化や周辺海域での資源の減少などにより、水揚量は大きく減少しています。魚市場の水揚げは、マグロ類が中心となっており、また他県所属の船が水揚船の大部分を占めています。
    今後は、水揚量の増進を図るため、一次加工の充実や流通過程の一部を取り込むことなどにより、市場間競争に打ち勝てる体制づくりが求められています。また、背後地や仲卸市場などとの連携強化を図り、マグロ以外の魚種についても水揚げの増進を図ることが必要です。さらに、出荷先のニーズに応えられる魅力ある産地市場づくりを推進していくことが必要です。
  • 水産加工業は、水産加工団地を核として、技術の集積により、日本を代表する水産物の供給基地として発展してきました。しかし、消費者の志向の多様化や、他の食品との競合などがあり、情報収集やマーケティングなどを充実して、商品提案力の強化を図っていくことが求められています。
    このため、消費者の安全志向に対応するための衛生管理の充実や、循環型社会へ対応するための資材リサイクルなど、時代の要請に応えた食品製造を推進していくことが重要になっています。
    また、より一層水産業と地元とのむすびつきを強め、地域全体から水産のまち塩竈を発信していくことが必要になっています。さらに、地元にある資源を活用したり異業種と連携することにより、新たな商品や業態の開発に取り組むことが大切になっています。
    原魚については、今後とも国際的な視野を持ちながら確保を図るともに、TAC体制などにより資源の安定化がみられる前浜物への移行も積極的に研究する必要があります。
  • 塩釜漁港は、特定第三種漁港としての整備をほぼ終えていますが、整備後30年以上を経過して老朽化している施設や泊地内の土砂堆積が進んでおり、改善が必要になっています。
    今後は、泊地の浚渫と魚市場の建て替えと合わせた水揚岸壁の改良を進める必要があります。また、漁港関連用地としてほぼ造成済みとなっている背後地を、漁業と水産加工業の振興のために有効利用していくことが必要です。
    一方、塩釜湾は東北を代表する遊漁船、プレジャーボートの基地にもなっており、漁船漁業との調整を図りながら、新しい産業の育成という視点から受入体制を整備していくことが求められています。
  • 浅海漁業の振興について、湾内の環境保全に努めながら作り育てる漁業を推進し、後継者の育成や遊漁船の受け入れに努めています。また、浦戸諸島では、漁港機能の充実を図る一方、生活基盤の整備にも取り組んできました。今後は関係機関の体制強化を行い、資源管理の徹底を図り、生産性の向上に努めることが必要です。

基本目標

  • 魚市場の水揚げを増進するため、総合的な取り組みを推進します。
  • 水産加工業振興のため、さまざまな支援体制を構築します。
  • 漁港の利便性向上に向けて、漁業生産基盤の整備を推進します。
  • 水産業を市民に身近なものとし、「水産業のまち」としてのイメージをより一層明確にするため、PR活動を推進します。
  • 漁業の後継者の育成・確保と漁村の活性化を推進するため、浅海養殖漁業の安定化を図ります。
  • 浦戸諸島の活性化へ向けた支援を行います。
  • 水産業界全体の活性化を図るため、関係団体の活動を支援します。

施策の体系

水産業の活性化

  1. 魚市場の水揚げ増進
  2. 水産加工業の振興
  3. 漁業生産基盤の整備
  4. 塩竈の水産業のPR
  5. 浅海漁業の振興
  6. 浦戸諸島の活性化
  7. 関係組織の活動支援

施策

  1. 魚市場の水揚げ増進
    1. 水産物の取扱量増進のための業界関係者の取り組みを総合的に支援します。
    2. 魚市場水揚げの柱であるマグロ水揚げの維持・増進を図るとともに、他の魚種についても次代の柱として育成を図ります。
    3. 消費者の高度な衛生管理のニーズに応え、市民に親しみのある施設となる新魚市場を建設します。
    4. 漁港背後地の活用を図り、魚市場機能を強力にサポートします。
    5. 漁船による水揚げの増進を図るため、海員会館、診療施設など漁船員の福利厚生施設の充実を図ります。
    6. 国際的な漁業資源管理秩序へ向けた動きについての情報の収集に努め、地域としての対応を積極的に図ります。
  2. 水産加工業の振興
    1. 消費者情報の収集など商品開発に向けた取り組みを支援するために、消費者モニター制度などの検討や水産加工品販路拡大事業の拡充を図ります。
    2. 消費者の安全志向に応えるための衛生管理の向上や循環型社会へ対応するための資材リサイクルなど、時代の要請に応えた食品製造の取り組みを支援します。
    3. 外国からの加工原魚の安定的な供給を図り、また、加工研修生の受入体制を強化するため、関係各国との交流や情報交換を促進します。
    4. 本市水産加工業の中核的役割を担ってきた水産加工団地振興のため、公共下水道事業などによる団地内環境整備事業の推進や工業用水供給事業の抜本的な見直しを行い、さらなる発展の基盤づくりを行います。また、新たに造成された漁港背後地との連携を図り、団地経営基盤の強化に努めます。
    5. 水産加工開放実験室の今後の姿を模索し、前浜物や食品間の壁をこえた食材の研究を進めるなど、今後とも本市水産加工振興の先導的役割を果たせるよう努めます。
    6. 中小規模の経営体を金融面から支援するため、系統金融機関への資金預託を継続して行います。
    7. 消費地までの水産物の流通にはさまざまな経路が存在するようになっていますが、産地と消費者との関係をより近いものとするなど、時代性をとらえた水産物流通の取り組みを支援します。
  3. 漁業生産基盤の整備
    1. 老朽化が進んでいる魚市場施設を建て替え、水産物の流通加工拠点として整備するとともに、漁港施設との一体的整備を行い、衛生管理の充実、市民への情報提供機能の充実を図るなど、時代の要請を踏まえた施設として整備します。また、大型漁船の誘致に向け、浚渫事業の推進などの水域施設の整備を進めます。
    2. 釜の淵地区、越の浦地区における漁業生産基盤の充実、並びに水域施設の有効活用を図ります。
    3. 漁船漁業、浅海漁業と遊漁船、プレジャーボートとの共存を図るため、受入施設の整備を図ります。
  4. 塩竈の水産業のPR
    1. 市民や消費者を対象とした魚食普及活動を支援します。
    2. 市民や観光客などへ水産物を提供する窓口である塩釜水産物仲卸市場の活性化を支援します。
    3. イベントの定期開催や水産物消費者モニターの設置などにより、市民、県民との結びつきを深め、水産都市塩竈の情報が地域として発信できるように努めます。さらに、市民、県民からの情報が生産活動に反映されるように努めます。
  5. 浅海漁業の振興
    1. 漁業経営基盤の強化と後継者育成へ向け、漁場環境の保全を積極的に推進します。
    2. 資源管理型漁業を推進するため、関連機関の種苗育成事業を支援します。
    3. 各研究機関との連携を密にし、情報の収集、漁業者への提供に努めます。
    4. 漁業協同組合の経営基盤を強化するため、事業、組織の統合にむけ努力します。
  6. 浦戸諸島の活性化
    浅海養殖漁業の拠点港として漁港機能や防災基盤の充実を図り、生活基盤や高齢化に対処した関連施設の整備に努めます。
  7. 関連組織の活動支援
    水産業界を代表する関連組織の自主的な活動を支援します。
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