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施政方針(令和2年度)

印刷用ページを表示する 更新日:2020年2月28日更新

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施政方針(令和2年度) [PDFファイル/745KB]

 

令和2年度の予算案をはじめとする議案をご審議いただくにあたりまして、市政運営の所信の一端と施策の主な内容について説明申し上げます。

 

現在、わが国は、これまで世界的にも経験したことがない、急速な人口減少と少子高齢化という最大の壁に直面しております。

今後もこの状況はさらに加速し、団塊ジュニア世代が高齢者となる
2040年頃に高齢者人口はピークを迎えることが見込まれており、人口構造が大きく変化する中において、持続可能な社会の構築が大きな課題となっております。

国はその解決に向けて、潜在成長率の引き上げによる成長力の強化を重視するとしており、新たな時代への挑戦として、AI(人工知能)などを活用し、多様なニーズに対応したサービスの提供を目指す
「Society5.0(ソサエティ5.0)」実現の加速化を図ることとしております。

 

また、本市におきましても、人口減少と少子高齢化は周辺自治体と比べて深刻な状況となっております。

人口減少による税収の落ち込みや高齢化による社会保障関係経費の上昇、さらには老朽化している公共施設への対応などにより、引き続き厳しい財政状況が続くものと見込まれ、それらの課題解決に向けた取組が急務となっております。

 

このような中、令和2年度は、これまで両輪として取り組んできた「第5次長期総合計画」と「震災復興計画」の最終年度であると同時に、未来の塩竈のビジョンである「第6次長期総合計画」を策定する年度でもあり、本市にとって大きな転換期となります。

 

この転換期をチャンスと捉え、新年度においては、市民の皆様が、この塩竈で将来にわたって、安全で安心にお暮らしいただけるよう、未来への種を蒔き、子どもからお年寄りまで、全ての市民の皆様の笑顔が花開く「新たな塩竈」の創造に向けて取り組んでまいります。

 

 

 

市政運営の基本方針

続きまして、令和2年度の市政運営の基本方針について説明申し上げます。

 

まず、本市の喫緊の課題であります人口減少と少子高齢化を食い止めるため、「子育て」と「教育」の分野に、総力を挙げて取り組んでまいります。

若い世代の方々が、安心して子どもを産み育てられ、子どもたちが、大きな夢を抱いて世界に羽ばたけるまちとなるよう、全力を尽くしてまいります。

 

次に、東日本大震災からの復興の完遂であります。これまで整備してまいりました、災害公営住宅による被災者の住居確保や、新魚市場を核とした水産業の活性化などにより、現在、市内各所において、復興まちづくりの成果が表われております。

新年度は、震災復興計画の最終年度でありますことから、積み残された課題の解決に向けた取組をさらに加速させ、復興を成し遂げたふるさと塩竈を次の時代に繋いでまいります。

 

また、未来に種を蒔く取組として、重点課題と位置付けている「産業・門前町・浦戸の再生」と庁舎や市立病院をはじめとする「老朽化する公共施設等への対策」に向け、全庁的に議論を深めてまいります。

そして、本市が目指すべき今後の方向性について積極的に情報を発信し、市民の皆様と共有することで、まちづくりへのご理解を深めていただき、市民と行政がともに創るまちづくりを推進してまいります。

 

 

 

第5次長期総合計画

続きまして、長期総合計画の3つのまちづくりの基本目標に沿って、新年度に実施いたします主な施策を説明申し上げます。

 

はじめに、まちづくり目標の第1、「だれもが安心して暮らせるまち」についてであります。

まず、「安心して産み育てられるまちづくり」につきましては、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を行うため、壱番館内に「子育て世代包括支援センター」を整備してまいります。

現在、保健センターにおいて担っている妊婦及び乳幼児の支援業務を「子育て世代包括支援センター」に移すことで、サービスのワンストップ化による利便性の向上と組織横断的な体制の強化を図ってまいります。

 

また、近年子どもの貧困が大きな社会問題となっております。貧困の連鎖解消に向けた取組である「子どもの学習支援事業」を継続するとともに、「子どもの生活に関する実態調査」を新たに実施し、家庭の生活環境や経済状況などを的確に把握しながら、実態に即した効果的な支援策を検討してまいります。

 

子どもたちの放課後や休日の居場所づくりを行う「塩竈アフタースクール事業」につきましては、引き続き「Shiogamaこども“ほっと”スペースづくり事業」と「わくわく遊び隊」を実施し、地域全体で子どもを育てる仕組みづくりに取り組んでまいります。

 

また、妊婦健診や特定不妊治療、子ども医療費の助成も継続し、妊娠期から子育て期にかかる費用の負担軽減に努めてまいります。

 

次に、「ともに支え合う福祉のまちづくり」といたしましては、市民の皆様一人ひとりがいつまでも明るく元気にお過ごしいただけるよう、福祉の充実や健康増進に向けた取組を進めてまいります。

 

まず、「障がいのある人もない人も共に安心して暮らせる福祉のまちづくり条例」と「手話言語の理解及び障がいの特性に応じたコミュニケーションの促進に関する条例」を制定し、障がいの有無によって分け隔てられることのない共生社会の実現を目指してまいります。

具体的な取組といたしましては、「障がい者差別解消推進強化事業」を実施し、障がいをお持ちの方が安心して窓口での申請や相談が行えるよう、環境整備に努めてまいります。

 

また、健康増進に向けた新たな取組として、ウォーキングや健康活動を推進する「健幸ポイント制度」の導入に向けて、新年度は先進事例の研究を進めるとともに、AI(人工知能)を活用したシステムのモデル運用を行うなど、試行を重ねながら仕組みづくりを検討することで、事業構築に向けて取り組んでまいります。

 

さらに、健康分野での取組として、抗がん剤治療による副作用に悩む方が数多くおられますことから、がん患者の方々の治療と就労の両立の支援や、精神的な負担を軽減するため、医療用ウィッグの購入にかかる経費の一部助成制度を新たに実施いたします。

 

次に、地域医療についてであります。

2025年に向けた地域医療構想の中で、仙台医療圏においては、急性期の治療終了後の患者を受け入れて在宅への復帰を支援する、回復期病床が不足する見通しであります。

このため、市立病院では昨年10月に地域包括ケア病棟を42床から90床に拡大し、受け入れ体制を整備いたしました。

今後とも、消化器系の疾患を中心とした高度な急性期医療や在宅医療の提供と併せて、人間ドック・健診などの予防医学にも力を入れながら安全で良質な医療の提供に努めてまいります。

 

高齢者福祉の取組といたしましては、新年度に「高齢者福祉計画・第8期介護保険事業計画」を策定いたします。

この計画策定の基礎資料として、事前に行います調査の結果内容を見極め、ニーズを把握しながら、高齢者の皆様が安心してお暮らしいただける地域社会の実現に向けた施策を検討してまいります。

また、人口減少と高齢化が著しい浦戸地区の介護サービスを充実させるため、浦戸地区において訪問介護サービスを提供する事業者を対象とした、介護報酬の上乗せや往復船賃分の補助等、独自の助成制度を継続してまいります。

 

次に、「安全に暮らせるまちづくり」についてであります。

地域の防災力を向上させる取組といたしましては、町内会に対しまして、引き続き自主防災組織の設立や、防災マップの更新について支援するとともに、消防団員への準中型免許取得支援など、新たな制度を構築してまいります。

 

防犯対策といたしまして、町内会が管理する防犯灯のLED化に向けた支援を継続するほか、令和元年度から実施している、主要箇所への防犯カメラ設置につきましても、関係機関と連携しながら、新たな設置箇所の検討と早期整備に努め、体制を強化してまいります。

 

さらに、交通安全対策の充実といたしまして、社会問題となっている高齢者の自動車事故を未然に防ぐことを目的に、令和2年4月1日以降に運転免許証を返納された方に対し、100円バスの無料乗車回数券を交付する「高齢ドライバー運転免許証自主返納推進事業」を新たに実施してまいります。

 

水道事業につきましては、引き続き、梅の宮浄水場の長寿命化に取り組むとともに、老朽管更新や配水管整備により管路の耐震化を図るなど、適切な維持管理に努めてまいります。

 

次に、「快適で便利なまちづくり」についてであります。

本市の人口は、過去15年間で約6,500人減少しており、今後その状況がより一層進行することが予測されますので、定住人口確保策が本市の重要課題であると認識しております。

市街地の拡大が望めない本市では、空き家は貴重な資源であると捉えられることから、空き家の実態調査を行い、さらに利活用可能な物件の洗い出しを行いながら、データベース化を図り、空き家対策検討の基礎資料として取りまとめてまいります。

 

さらに「子育て・三世代同居近居住宅取得支援事業」を継続するとともに、新たに空き家の利活用を図るため、「空き家改修工事助成事業」を実施し、定住の促進に取り組んでまいります。

 

また、市営住宅におきましては、入居者の皆様が安心してお住いいただけるよう、「市営住宅長寿命化計画」を策定し、今後も計画的な維持管理や必要な施設改善を実施してまいります。

生活環境の充実に向けた取組といたしましては、公園の利活用について、町内会や事業者の方々から様々なアイディアをいただき、公民連携のモデル事業として新たな維持管理の仕組みを構築してまいります。

 

交通体系の見直しに向けた取組といたしましては、本市の都市計画道路の多くが昭和20年代から40年代にかけて計画されており、約4割の道路が未整備となっております。

その間、高速道路の開通など交通環境は大きく変化しておりますので、未整備の都市計画道路について、その必要性や整備の優先順位などを検証し、道路の維持管理における将来的な負担も見据えた、適切な見直し計画を策定してまいります。

 

次に、「しおナビ100円バス」と「NEWしおナビ100円バス」につきましては、市民の皆様の交通手段として定着しておりますことから、今後も安全安心で利便性の高い運行に努めるとともに、利用状況や収支状況について広く知っていただく工夫を行い、「市政の見える化」にも取り組んでまいります。

続きまして、まちづくり目標の第2、「海・港と歴史を活かすまち」についてであります。

 

まず、「活力ある産業のまちづくり」といたしましては、本市の基幹産業である水産業および水産加工業のさらなる活性化を図るため、新たな視点を取り入れた「みやぎの台所・しおがま推進事業」を展開してまいります。

これまでの魚食普及活動や「三陸塩竈ひがしもの」のブランド化を継続するとともに、新たな取組として、本市が誇る食材を全国へPRするための料理コンテストの開催や、より安全で安心な水産品の提供に向け、塩竈市魚市場における衛生管理を強化し、「優良衛生品質管理市場」の認定取得を目指してまいります。

 

また、多くの買い物客や観光客で賑わう仲卸市場の活性化に向けて、組合員の皆様と連携しながら、戦略的な誘客策やプロモーション活動等を検討し、さらなる集客へとつなげてまいります。

 

水産加工業においては、原料の高騰や人員不足、東日本大震災により失った販路が未だ回復していないなど、厳しい状況に置かれているため、これまで地方創生推進交付金を活用し「塩竈水産品ICT化事業」を実施してまいりました。香港、タイ、マレーシアとの取引実績など、海外販路の拡大に一定の成果があがっておりますことから、引き続き関係団体と連携しながら、取組を進めてまいります。

 

物流機能の強化に向けた取組といたしましては、国道45号から三陸自動車道までを結ぶ県道「利府中インター線」の早期の全線開通に向けて、引き続き国・県に働きかけてまいります。

松島湾の玄関口であるマリンゲート塩釜につきましては、トイレの洋式化や空調の改修などを計画的に実施することで、観光客をはじめとした多くの方々が快適に利用できるよう、環境整備に努めてまいります。

 

 商店街の活性化に向けた取組といたしましては、これまで空き店舗の利活用に向け、シャッターオープン・プラス事業を展開しており、本町地区を中心に若い世代の方々が店舗をオープンするなど、新たな賑わいが生まれつつあります。

 この流れを加速させるため、門前町を中心とした商業の再生に向け、商店街の方々との連携を一層深めてまいります。

地元商店の皆様が何を望まれているのか、市としてできることは何かについて意見交換し、地域活性化のために努力されている方々を支援する仕組みづくりも含めて、これからの商店街の在り方を検討してまいります。

 

また、本年11月には本市で「第9回全国醤油サミット」が開催されます。

醤油は、魚を中心とした本市の食文化を支えてきた重要な地域資源であり、その歴史や文化を改めて市民の皆様と共有し、全国にPRすることで、今後のまちづくりに活かしてまいります。

 

次に、「観光と交流のまちづくり」といたしましては、東北6県とJR東日本による主に外国人観光客をターゲットとした大型観光企画「東北デスティネーションキャンペーン」が、令和3年度に実施されますことから、多様な観光客のニーズに対応できるよう、受け入れ態勢を整備してまいります。

 

まず、インバウンド誘致を積極的に推進するため、店舗等における受け入れ態勢の充実や各種案内板の多言語化、公衆トイレの洋式化、魚市場のセリの臨場感を体験いただくための新たな音響設備の整備など、本市の魅力あふれる生活文化をインバウンド目線で感じられるよう、ソフト面とハード面の対策を同時に実施し、相乗効果を図ってまいります。

 

また、「観光振興ビジョン」の推進に向けましては、現在、その策定に携わっていただいた若手事業者の方々とともに、門前町や魚市場、浦戸諸島などの地域と産業の連携も視野に入れ、観光振興に向けた勉強会や交流会を開催しております。

住民主体の取組は、観光で地域の消費を引き出す仕組みづくりとして、非常に重要な視点であると認識しております。このような取組がさらに広がるよう、本市といたしましても積極的に連携してまいります。

 

次に、「環境にやさしいまちづくり」といたしましては、みやぎ環境交付金を活用し、学校の照明のLED化を図ることで、省エネルギー化を進めてまいります。

 

また、一般廃棄物の安定的な処理を図るため、老朽化する清掃工場や中倉埋立処分場の適正な維持管理に努めると同時に、今後の処理の在り方について一市三町の首長と意見交換を行いながら、宮城東部衛生処理組合への加入も視野に入れて、幅広く検討してまいります。

 

次に、「うるおいと魅力ある島づくり」についてであります。

浦戸諸島は、古い歴史や四季折々の自然を楽しめる環境、豊富な海の幸など、様々な魅力に溢れており、まさに本市の宝であります。

しかしながら、震災以降、急速な人口減少や高齢化、産業の担い手不足が深刻な状況となっております。

この現状を打破し、浦戸を活性化させるため、新たに「浦戸再生プロジェクト」を創設し、島民の皆様をはじめ、関係する方々との意見交換を行いながら、浦戸再生の方向性を検討してまいります。

また、漁業の再生に向けた取組といたしましては、地域おこし協力隊制度の活用により、ノリ養殖や刺し網漁などに従事する新たな担い手の育成と確保に努めてまいります。

 

さらに、漁場の再生によるアサリの稚貝育成や6次産業化による商品開発を目指した「浜の活力再生プラン」の策定準備を進めるとともに、浦戸の漁業者の皆様と連携した先進事例の調査・研究により、漁場の再生に向けた取組を支援してまいります。

 

 

 

続きまして、まちづくり目標の第3、「夢と誇りを創るまち」についてであります。

 

まず、「子どもの夢を育むまちづくり」といたしましては、子どもたちが、変化の激しい社会の中で、主体的に学び続け、「社会をたくましく生き抜く力」を身につけることができるよう、「小中一貫教育推進事業」を引き続き実施してまいります。 

これまでの3年間の取組の成果としては、平成31年度全国学力・学習状況調査において、小学生の平均正答率がはじめて全国平均を上回り、中学生も全国平均・宮城県平均に近づく結果となりました。

また、昨年10月に公表された中学生の不登校生徒の出現率についても、はじめて全国平均・県平均を下回りました。

このように、一人ひとりの児童生徒が活躍・交流できる「しおがま学びの共同体」による授業づくりなど、本市独自の取組の成果が表れつつありますことから、今後もさらなる充実を図ってまいります。

 

子どもたちの安全安心で良好な学習環境を整備するための取組として、第二小学校、玉川中学校の外壁改修等を行う小規模防災機能強化事業や、国の補助制度を活用した第一小学校の長寿命化改良事業を実施するとともに、小中学校の保健室など管理諸室の空調設備を整備してまいります。

 

また、「学校施設長寿命化計画」の策定を進め、トータルコストの縮減や平準化など、適切なマネジメントを図るとともに、地域における学校施設の役割や、児童生徒数の推移を考慮しながら、将来的には再編なども含め、広く今後の学校施設の在り方を検討してまいります。

 

さらに、子どもたちが大きな夢を抱き、未来に向かって進んでいくため、国際感覚と広い視野を身に付けることができる環境の確保など、子どもに対する投資が非常に重要であると認識しております。

新年度につきましては、子どもたちにとってどのような取組が望ましいかなど、まずは検討を深め、市制施行80周年を迎える令和3年度に向けて準備を進めてまいります。

 

次に、「豊かな心を培うまちづくり」についてであります。

本市における生涯学習推進の総合的な指針である「生涯学習プラン」の基本理念「ともに学び、ともに楽しみ、ともに輝く」の実現に向けて、引き続き取り組んでまいります。

地域の文化・歴史の継承に向けた取組といたしましては、市の文化財である勝画楼の適正な維持管理に努めながら、引き続き、今後の活用に向けた検討を進めてまいります。

また、本市を訪れる方々にも豊かな歴史に触れていただくため、浦戸諸島に点在する文化財などの解説標識を順次設置してまいります。

 

文化の振興につきましては、杉村惇美術館が、「まちの文化広場」として活力ある地域づくりに貢献したことが評価され、本年1月に「地域創造大賞(総務大臣賞)」を受賞いたしました。

このことを糧として、今後も引き続き、若手アーティストへの支援や子どもの美術体験プログラムなど、魅力ある事業に取り組んでまいります。

 

さらに、若い世代がいきいきと輝ける環境を整えることも我々大人の大切な役目と考えております。

特に、塩釜高校のダンス部の皆さんは、全国大会への出場や本市でのイベントへの積極的な参加など、様々な場面で活躍されております。

このような方々の取組を支援するため、生涯学習センターに大型ミラーを設置し、有効活用いただくことで、ダンスなどの分野で活躍されている方々を積極的に応援いたします。

 

生涯スポーツの推進に向けた取組についてであります。新年度は、いよいよ「東京2020オリンピック・パラリンピック」が開催され、本市もオリンピック聖火リレーのコースとなっております。

特に、東日本大震災で大きな被害を受けた浦戸諸島は、聖火が船で渡る特殊区間にも位置付けられておりますことから、市民の皆様と一体となって聖火リレーを盛り上げ、「東京2020オリンピック・パラリンピック」の機運醸成を図ってまいります。

また、子どもたちが様々なスポーツで活躍する機会を充実させるため、全国大会等に出場する児童や生徒を対象とした「スポーツ全国大会等出場褒賞金」制度を創設するとともに、スポーツで活躍する方々を安定的、継続的に支援できるよう、新たに「子どもスポーツ奨励基金」を設置してまいります。

 

次に、「協働で創るまちづくり」についてであります。

協働環境の充実につきましては、「協働まちづくり提案事業」を継続して実施し、町内会や市民活動団体などが協働して自主的に取り組むまちづくりや地域課題の解決に向けて行う事業を支援し、市民力の強化を図ってまいります。

 

また、市政情報の充実に向けた新たな取組といたしましては、SNSを活用したフォトコンテストの開催や動画によるイベント告知など、様々な媒体を通じて本市の魅力を発信してまいります。

 

行政運営の推進につきましては、新たな長期総合計画の策定に向けて、昨年11月に審議会を組織し、委員の皆様とともに今後の塩竈の方向性などについて、議論を進めているところであります。

長期総合計画は将来のまちづくりの指針となるものでありますことから、審議会やワークショップなどを通じて多くの市民の皆様の意見を伺い、着実に計画を策定してまいります。

また、最適な公共施設サービスと財政運営を両立させるため、「公共施設等総合管理計画」および「公共施設再配置計画」を策定しております。

これらの計画に基づき、施設ごとに具体的な取組を実践していくため、各公共施設で個別の施設計画を策定してまいります。

 

さらに、多様化する行政課題の解決や、地域活性化に向けた取組を行うため、新たな庁内組織として「公民共創デスク」を設置いたします。

民間企業の強みであるスピード感、行政の強みである信頼性や公共性の双方の強みを束ね合わせ、市民サービスのさらなる向上を図るため、公民連携による新たな視点を取り入れた事業を展開してまいります。

 

 

 

震災復興計画

続きまして、本市の復興の指針を定めた震災復興計画に基づき、新年度に実施いたします主な施策について説明申し上げます。

 

まず、「住まいと暮らしの再建」につきましては、災害公営住宅にお住いの方々が今後も安心してお暮らしいただけるよう、見守り活動やコミュニティ形成支援を継続してまいります。

また、新年度には、海岸通地区に保育所と子育て支援センターの機能を持つ新たな子育て支援施設が整備されます。一日も早く中心市街地に賑わいを取り戻せるよう、本年9月の供用開始を目指してまいります。

 

「安全な地域づくり」といたしましては、東日本大震災により被災した水道施設および公共下水道施設の早期の復旧完了を図り、市民生活の安全安心を確保してまいります。

 

「産業・経済の復興」につきましては、中心市街地の活力再生に向けて、海岸通地区の震災復興市街地再開発事業を引き続き支援してまいります。

 

「放射能問題に対する取組」につきましては、東日本大震災による放射能汚染への不安解消のため、市内各所の放射能測定や学校と保育所の給食で使用する食材等の検査を実施し、引き続き安全安心を確保してまいります。

 

最後に、「浦戸地区の復興」につきましては、入札不調などの影響により、各事業に深刻な遅れが生じておりましたが、発注方法の見直しを行うことで、完了までの道筋をつけてまいりました。

新年度におきましては、今後の災害に備え、浦戸全地区に津波浸水区域避難誘導サインを整備するほか、漁港施設や集落道整備の進捗をさらに加速させ、復興計画期間内での完了を目指してまいります。

また、懸案となっております桂島の防災集団移転跡地については、これまでの取組に加え、土地の嵩上げと排水対策の実施について復興交付金の活用を目指してまいります。

「浦戸の復興なくして本市の復興なし」という気概で、これまでにも増して全力で取り組んでまいります。

 

結び

以上、市政運営に取り組む所信の一端と施策の方向性について申し述べさせていただきました。

 

わがふるさと塩竈は、かつての製塩の地、鹽竈神社の門前町として栄えた歴史や文化、豊かな自然を残す浦戸諸島など、多くの魅力にあふれております。

先人たちは、これまで大きな困難に直面しながらも、それを乗り越え、魅力あふれる塩竈を後世に繋いでこられました。

 

本市は、令和3年度に市制施行80周年を迎えます。現代を生きる私たちには、塩竈の魅力をさらに磨き上げ、そしてより高めながら、次の世代に引き継いでいく使命があります。

私といたしましても、先人たちの功績に恥じぬよう、どんな困難に直面しても果敢に立ち向かい、これから先も輝き続けるまちを目指すため、未来への種を蒔き、市民の皆様とともに「塩竈物語」を紡いでまいります。

 

市民の皆様並びに議員各位のご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

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