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例えば、自分の家を建てるときには設計図を作ります。その時、家の住人に「どういう家に住みたいか」を聞かないで進めることはありえません。いい家をつくるためには何度も打ち合わせをしたり、意見交換をする必要があります。
まちづくりも同じ。住む人の「いいまちを作りたい」という想いと意見の交換がなければ、住民が満足する設計図は作れません。そして、大工さんや電気屋さんなどの職人さんが役割をきちんとこなすことで思いどおりの家が建つように、まちづくりも多くの人の役割分担が必要です
長期総合計画は、将来のまちづくりの基本となる計画です。
この計画は、しおがまが目指す、望ましいまちの将来像を明らかにし、それを実現するために必要な施策を示したものです。
計画づくりは、平成11年から2年間をかけ、市と市議会、そして市民の皆さんとが協力し、さらに専門家の意見も聞きながら、作業を進めていきました。市民の皆さんからの意見や提案を把握するため、アンケート調査の実施や地区毎の懇談会の開催、さらに市民の代表や有識者から構成される審議会を設置しました。
市民の皆さんから出された意見などを基にして、計画の素案をつくり、さらに意見の交換をして、計画をまとめました。
「まちづくりなんてあまり関心がない」、「市役所がやればいい」と思っている人も多いと思います。
しかし、家を建てる例からもわかるように、思い描いたとおりのまちをつくるには、多くの人が協力し、不足している部分を補い合いながら、それぞれの役割分担に基づいて、きちんと責任を果たすことが大切です。
例えば、公平と平等を原則とする行政には、個々の事情に合わせたきめ細かな対応が難しい場合がありますが、市民の立場ではそれができるかもしれません。
市民が主体的に自分のまちをつくっていく、そこには義務感や使命感を超えた「充実感」があるのでないでしょうか。