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高度成長期に建設された多くの道路ストックが老朽化することで、補修・補強工事や橋梁修繕工事などが一斉に必要となる中、平成24年12月に中央自動車道笹子トンネルで天井板落下事故が発生しました。このため、メンテナンスの組織・体制・技術力など根源的な部分の変革が求められ、道路管理者に対して定期点検が義務化されました。
塩竈市では、宮城県道路メンテナンス会議の一員となり、技術力の補完や情報共有を図り、適切な点検の循環や対応策の検討を行い、安全で円滑な交通の確保や第三者への被害防止等を図って参ります。
定期点検は、5年に1回の頻度で実施することが基本とされており、点検により各部材の状態を把握、診断することで必要な措置を特定するための情報を得ることが目的です。
定期点検では、肉眼により部材の状態を把握できる距離まで近づいて行う、「近接目視」を基本としており、必要に応じて触診や打音検査を含む非破壊検査を併用して点検を行うこととされています。
この結果については、部材単位の健全性の診断と道路橋毎の健全性の診断を行うこととされており、次表により区分します。
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判定区分 | 状態 | 基本的な考え方 |
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1 |
健全 |
構造物の機能に支障が生じていない状態。 | 監視や対策を行う必要のない状態をいう。 |
2 | 予防保全段階 |
構造物の機能に支障が生じていないが、予防保全の観点から措置を講ずることが望ましい状態。 |
状況に応じて、監視や対策を行うことが望ましい状態をいう。 |
3 | 早期措置段階 |
構造物の機能に支障が生じる可能性があり、早期に措置を講ずべき状態。 |
早期に監視や対策を行う必要がある状態をいう。 |
4 | 緊急措置段階 |
構造物の機能に支障が生じている、又は生じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講ずべき状態。 |
緊急に対策を行う必要がある状態をいう。 |