○塩竈市防犯カメラの設置及び運用に関する条例

平成31年3月7日

条例第4号

(目的)

第1条 この条例は、防犯カメラの適正な設置及び運用に関し必要な事項を定めることにより、市民等の権利利益を保護することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 防犯カメラ 犯罪の予防を目的として特定の場所に継続的に設置される撮影装置(犯罪の予防を副次的目的とするものを含む。)であって、撮影した画像を電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。以下同じ。)として保存する機能を有し、かつ、専ら市内の公共の場所に向けて設置されるものをいう。

(2) 画像データ 防犯カメラにより記録される電磁的記録であって、画像表示装置を用いて画像として表示することにより特定の個人を識別することができるものをいう。

(3) 公共の場所 道路、公園、広場その他公共の用に供する場所をいう。

(4) 市民等 市内に住所を有する者、市内に通勤、通学若しくは滞在する者又は市内を通過する者をいう。

(基本原則)

第3条 防犯カメラを設置し、及び運用するものは、市民等がみだりにその容貌及び姿態を撮影されない自由を有することに鑑み、防犯カメラの設置及び運用に関し、適正な措置を講ずるよう努めるものとする。

(設置運用基準)

第4条 次に掲げるものは、防犯カメラを設置しようとするときは、防犯カメラの設置及び運用に関する基準(以下「設置運用基準」という。)を定め、規則で定めるところにより、市長に届け出なければならない。設置運用基準を変更しようとするときも、同様とする。

(1) 

(2) 地方自治法(昭和22年法律第67号)第260条の2第1項に規定する地縁による団体その他の地域的なコミュニティ活動を行う団体

(3) 商工会議所法(昭和28年法律第143号)に基づく商工会議所、商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)に基づく商店街振興組合、中小企業等協同組合法(昭和24年法律第181号)に基づく事業協同組合及びこれらに準ずる団体

(4) 前各号に掲げるもののほか、規則で定めるもの

2 設置運用基準には、次に掲げる事項を定めなければならない。

(1) 防犯カメラを設置する目的に関すること。

(2) 防犯カメラの設置により犯罪を予防しようとする区域又は場所(以下「防犯対象区域」という。)に関すること。

(3) 防犯カメラの運用及び画像データ(当該防犯カメラにより記録されるものに限る。以下同じ。)の管理に係る責任者(以下「管理責任者」という。)の指定に関すること。

(4) 管理責任者のほか、防犯カメラの操作及び画像データの取扱いを行う者(以下「取扱者」という。)の指定に関すること。

(5) 前各号に掲げるもののほか、規則で定める事項

3 第1項の規定による届出の義務があるもので、防犯カメラを設置したもの(以下「設置者」という。)並びにその管理責任者及び取扱者は、設置運用基準を遵守しなければならない。

(設置者名等の表示)

第5条 設置者は、防犯対象区域の範囲内の見やすい場所に、防犯カメラを設置している旨並びに設置者の名称及び連絡先を表示しなければならない。

(操作等の制限)

第6条 管理責任者及び取扱者以外の者は、防犯カメラの操作又は画像データの取扱いを行ってはならない。ただし、緊急かつやむを得ない場合は、管理責任者の許可を得て、管理責任者及び取扱者以外の者が防犯カメラの操作又は画像データの取扱いを行うことができる。

2 前項ただし書の規定により防犯カメラの操作又は画像データの取扱いを行った者は、その内容を管理責任者に報告しなければならない。

(画像データ等の利用及び提供の制限)

第7条 画像データ及び画像データから知り得た市民等の情報(以下「画像データ等」という。)は、次に掲げる場合を除き、防犯カメラを設置する目的以外の目的で利用し、又は提供してはならない。

(1) 法令に定めがあるとき。

(2) 画像データ等から識別される特定の個人(以下「本人」という。)の同意があるとき、又は本人に提供するとき。

(3) 個人の生命、身体又は財産の保護のため、緊急かつやむを得ないと認められるとき。

(画像データの管理)

第8条 設置者は、画像データの管理に関し次に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 画像データを加工しないこと。

(2) 画像データを保存し、又は表示する場合に通信回線と接続している電子計算機を使用するときは、安全対策の措置を講じること。

(3) 規則で定める保存期間を経過した画像データは、消去、画像データを記録した媒体の破砕その他の適正な方法により復元できないよう適切に処理すること。

(4) 前条各号に掲げる場合を除き、画像データを外部に持ち出さないこと。

(5) 前各号に掲げるもののほか、画像データの漏えい、滅失、毀損、流出及び改ざんの防止その他の画像データの適正な管理のために必要な措置を講ずること。

(開示)

第9条 設置者は、本人から自己に係る画像データ等の開示を求められたときは、本人に対し、当該画像データ等を開示するよう配慮しなければならない。

(苦情対応)

第10条 設置者は、防犯カメラの設置若しくは運用又は画像データ等の管理に関して市民等から苦情があったときは、迅速かつ適切に対応するものとする。

(報告及び勧告)

第11条 市長は、必要があると認めるときは、設置者に対し、防犯カメラの設置及び運用並びに画像データ等の管理の状況について報告を求めることができる。

2 市長は、前項の規定による報告において第4条から前条までの規定に違反する行為があると認めるときは、規則で定めるところにより、設置者に対し、当該違反する行為の中止その他違反を是正するために必要な措置を講ずるよう勧告することができる。

(公表)

第12条 市長は、前条第2項の規定による勧告を行った場合において、当該勧告を受けた設置者が正当な理由なくその勧告に従わなかったときは、規則で定めるところにより、その事実を公表することができる。

2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、当該勧告を受けた設置者に対し、意見を述べる機会を与えなければならない。

(市が設置した防犯カメラに係る画像データ等)

第13条 市が設置した防犯カメラに係る画像データ等の利用若しくは提供又は開示については、第7条及び第9条の規定にかかわらず、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び塩竈市個人情報の保護に関する法律施行条例(令和4年条例第28号)の定めるところによる。

(令4条例28・一部改正)

(委任)

第14条 この条例に定めるもののほか、防犯カメラの設置及び運用に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行の際現に防犯カメラを設置しているものであって、第4条第1項各号のいずれかに該当するもの(次項において「既存設置者」という。)は、この条例の施行の日(次項において「施行日」という。)から起算して3月以内に設置運用基準を定め、市長に届け出なければならない。

3 既存設置者については、前項の規定による届出がなされるまでの間は、第4条から第12条までの規定は適用しない。ただし、施行日から起算して3月を経過した後は、この限りでない。

(令和4年12月条例第28号)

(施行期日)

第1条 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

塩竈市防犯カメラの設置及び運用に関する条例

平成31年3月7日 条例第4号

(令和5年4月1日施行)