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平成27年度の予算案をはじめとする議案をご審議いただくにあたりまして、市政運営の所信の一端と施策の主な内容について申し上げます。
平成20年を境に、我が国は「静かなる危機」と呼ばれる「人口減少時代」に突入し、国立社会保障・人口問題研究所が行った人口推計において、2060年には日本の総人口は8,700万人程度にまで加速度的に減少するという、極めて深刻な予測が示されました。
国は、この人口急減・地域経済の縮小という構造的な課題に取り組むため、「地方創生」を最重要課題と位置づけ、「東京一極集中の是正」「若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現」「地域の特性に即した地域課題の解決」を基本的視点とする「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を昨年12月に打ち出しました。
本市におきましても、この「人口減少」を克服すべき最大の課題と捉え、「第5次長期総合計画」において「定住」を重点戦略の一つに位置づけ、「定住人口戦略プラン」を策定し、定住促進に結びつく施策、事業を総合的に展開してまいりました。
そうした中、本市人口の転入・転出者数で表される社会増減において、これまでの減少局面が平成25年度から増加傾向に転じるという明るい兆しが現れております。
この流れをより確かなものとするべく、国の「まち・ひと・しごと創生」と連動させ、昨年12月に設置した「塩竈市まち・ひと・しごと創生推進本部」において、人口減少克服と地方創生の課題解決を図り、ふるさと塩竈の未来を創造していく所存であります。
新年度は「長期総合計画」10か年の折り返しの節目、そして東日本大震災から5年目を迎える年であります。各種復興事業を集中的に進め、市民の皆様に復興の成果をより実感いただけるまちづくりを進めていかなければなりません。
発災以降、市民の皆様が「勇往邁進」、困難に怯むことなく果敢に挑んでまいりました復興の歩みを更に躍進させ、塩竈のまちに活気と元気を取り戻し、「長期総合計画」の目指す都市像である「おいしさと笑顔がつどうみなとまち塩竈」の実現に向けて、邁進してまいります。